よくある質問
Q鍼灸ってなに?
鍼・灸は中国医学の1つです。
中国医学は古代中国大陸で生まれ、現在日本では東洋医学や漢方医学と言われ広く親しまれています。また陰陽(例えば陰=夜,陽=昼),五行(木火土金水)の思想を中心に二千年以上の歴史が構築した理論と実践に基づく経験医学です。用いる治療方法もはり・灸の他、漢方(湯液),推拿按摩,気功等があります。
中国医学によると人の身体の中には「気」(生命エネルギー)というものが「経絡」という路を通っており、この「経絡」上に点在するものを「経穴」(ツボ)といいます。これが停滞や過不足することにより様々な症状が現れます。症状が現れると関係のある「経絡」,「経穴」に反応が現れるので、そこにはり・灸を施し症状を寛解させます。例えば頭痛の時に頭にはりを刺さず、足や手のツボを用いて施術するのも「経絡」や「経穴」というものを利用しているからなのです。
Qどんな症状によいですか?
はり・灸といえば肩こり,腰痛,膝痛などの疼痛疾患に良いと思い浮かべる方が多いと思いますが、「経絡」や「経穴」などの理論を用いることで実際の適応範囲は広いです。肩こり,腰痛の整形外科疾患の他、内科,皮膚科,呼吸器科,循環器科,婦人科疾患等など様々な症状に対してアプローチすることができます。
中国では本場ということもあり、はり・灸は多くの人々にとって身近なもので西洋医学と同等の医学として認識されています。中国医学専門病院の鍼灸科には、花粉症や風邪の比較的軽症なものから脳血管障害による半身不随や顔面神経麻痺,パーキンソン病など難病の治療に患者さんが多く来院されています。
日本ではまだはり・灸に対する認識は薄く、軽症やスポーツ疾患,健康管理,美容,リラクゼーションが中心になっているのが現状です。
以下WHO(世界保健機関)のはり・灸療法の有効性を認めた病気一覧を載せます。
✿神経系疾患
神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー
✿運動器系疾患
関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
✿循環器系疾患
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
✿呼吸器系疾患
気管支炎・喘息・風邪および予防
✿消化器系疾患
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
✿代謝内分泌系疾患
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
✿生殖・泌尿器系疾患
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
✿婦人科系疾患
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊
✿耳鼻咽喉科系疾患
中耳炎・耳鳴り・難聴・メニエール氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・扁桃炎
✿眼科系疾患
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい
✿小児科疾患
小児神経症(夜泣き、疳の虫、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギ性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善